タラレバ娘最終回と友人の結婚

驚いた。この2つのイベント、同日に起きるか?普通。偶然ではあるものの、出来過ぎた皮肉に卒倒しかけたわ。






ドラマ「東京タラレバ娘」最終回について



ドラマとしてどうこうという話は置いておいて、最後15分あたりに出てくる言葉一つ一つに色々考えさせられたので書きたいと思う。

「30歳までに結婚することが幸せだと思っていて、それに向かって『女の幸せ掴む』とか『幸せになりたい』ってばっかり言ってた。」

「恋人ができて幸せ、結婚したから幸せ、仕事が成功したら幸せ、お金持ちになったから幸せなんて決まってない。何が幸せかは他の人には決められないし、私の幸せは私にしか決められない。幸せになるもならないも自己責任だからやりたいことをやればいい。」

正直ハッとさせられた。
結婚したら幸せになれる、というのはそもそも他人に依存した幸せだ。


私にも結婚願望はあるが、そもそもなぜ結婚したいのか?というのを考えてみた。

理由1:子供が欲しい

ふむ。例えば結婚しなくても養子だとか、シングルマザーだとか、手段はいくらでもある。でも、きちんと血の繋がった父親が側にいる方が"子にとっての幸せ"になる確率は高いのであろう。そして、基本的に子供を作るという行為は結婚を踏まえた先にあるべきもの(私はそう思う)だから、この理由はまあ分かる。

理由2:将来一人で死にたくない

これは色んなことが多様化したこの世の中だと結婚以外の手段もあるよね〜。ボツ。

理由3:やっぱり世間の目が気になる

タラレバ娘たちが言っていたことといきなり相反するが、小さな人間なのでやはり世間体というのはどうしても気になってしまう。でも、例えば自分が30を目前にしいよいよ焦った時に、納得のいかない結婚をしてまで世間体を気にするかと言われるとそんなことはないだろう。それなら自己責任で30をまたぐ。よってボツ。


はい。明確になりました私の結婚したい理由。
「幸せになりたい、幸せにしてほしいから結婚したい」のではなく、「子供が欲しい、子を生み育てるという経験を人生の一部に充てたい、今のところそれがきっと私の幸せだから結婚したい」のだ。少し冷たいかもしれないが、これが私の結婚したい理由だ。

きちんとした理由を持ったのでこの先自信を持って「結婚がしたい」というのを口から放てるな。ありがとう東京タラレバ娘








友人の結婚について



の、晩。0時に差し掛かるか否かといったタイミングで、「そろそろ飲み行きやしょーよ」とLINEを入れておいた親しい友人(28歳)から返信が来た。

「飲み行こー!いついくー?てかさっきプロポーズされたよ!」

きょえええええええ!?ププププロポーズ!!!!よりによってタラレバ娘最終回見終えた直後に!結婚について長考していたタイミングに!は!え!結婚!!!


彼女とお酒を飲むと、私達は決まって「結婚したい」とバカの一つ覚えのように繰り返し言っていた。

その彼女が、結婚。現実味がない。思えば親しい友人が結婚するのはこれが初めてだ。人妻になるのか。これから頻繁には一緒に飲みに行けなくなるのか。彼女、子供好きだから、きっとすぐママになるんだろうな、そしたらますます違う世界の住人になってしまうな。


ああ。友人が結婚するって、こんな感じなんだ。おめでたい気持ちとか羨ましい気持ちより先に、寂しい気持ちが来ちゃったよ。ごめんね。ジコチューでごめんね。



やっぱり、結婚したいなあ。

フェチの話

猫で言うところの"うんちハイ"ばりに浮かれている。
何故なら確定申告を終えたからだ。確定申告ハイだ。
うんちハイのことを知らない人は今すぐググってね。猫の最も愛おしい瞬間の一つだから(この言い回しめっちゃ嫌い)。





それはそうと、最近気付いたことがある。

どうやら私、ワキ毛フェチみたいだ。



つい最近知り合った男性に、アプローチのようなものを受けていた。

しかしだ。一ミリもタイプでない。びっくりするくらいタイプでない。


唐突に下卑た話で申し訳ないが、女性だって「この人とセックスしたい/したくない、もしくはできる/できない」といったことを考えるものだ。

無論その彼とは本気で厳しいと思っていた。
たまに来る連絡を顔で笑って心は雪の女王スタイルでかわしつつ、このまま収まることを願っていた矢先だった。


ふと見た彼のSNSに、半袖のシャツでピースをしている写真が載っていた。
そこまではOK。落ち着いてみんな。

すぐに目がいった。

わわわワキ毛が…ワキ毛がチラリズムしているではないかーーーーーー!!!!


やばい。性的だ。めちゃくちゃ性的だ。下卑た話で(以下略)、正直一気に「セックスできるかも」に傾いたこともなくなく なくなく なくセイ イェーッ



ふと冷静になった。あれ、私もしかして…これってもしかして…これが…フェチってやつ…?


今までフェチを聞かれた時に「鎖骨」などと答えていた自分を殴りたい。なんだその無難で面白味のない答えは。本当のフェチの威力はこんなにもすさまじいんだぞ。見たかおいコラ。





確定申告ハイなので、許してください。

タラコのオニギリと赤ちゃん電球

実家にいると色々なことを思い出す。



私は高校に入学するまで、"タラコ"の存在を知らなかった。


我が家の献立にタラコが使用されたことは過去に無く、「た〜らこ〜、た〜らこ〜」というあのCMは"メンタイコ"のことだと思っていた。タラコという概念を知らずして高校生になったのである。a.k.a.タラコ知らずのJKなのである。チェキ。

別に献立主である母親が意図的に工作したという訳ではない。たまたまタラコの出ない家庭で、かつ外でものらりくらりかわして育ったようだ。




高校に入ってしばらくは、どの子も母親が持たせてくれた弁当を食べていたように思う。

私には新しくできたせっちゃんという友達が居たのだが、昼食を一緒に取った際に衝撃を受けることになる。
せっちゃんがかじったオニギリの具が見えた。白い、小さなたまご…?私は本気で、「ししゃもの腹」だと思った。あ、ふうん、この子んちはししゃもをオニギリにするんだ。変わった家だな。そんな風に考えながらも、一応尋ねてみる。
「それ、具、なに?」


答えはもちろんこう返ってくる。
「ああ、タラコだよ。」


…?メンタイコのこと?

ああ、この子んちはメンタイコのことをタラコと呼ぶんだ。そっち派なんだ。なんて風に思った。思い込みというのは本当に怖い。


「食べる?」

せっちゃんは白いツブツブを白米と海苔で包んだそれを私に差し出す。


一口いただく。


「……………………!」


メンタイコじゃ、ない…!

そして、うまい!ナンダコレハ!!!



帰宅した私は高めのテンションで母親にそれを話した。そこでやっと、真実を知ることになる。








先日、友人とお茶している時にこんなことを聞かれた。

「自分ち特有の物の呼び方、ってある?」

はあ、うーん、「テレビのリモコンをチャンネルって呼ぶんだよねー、うちの家」っていうのはよく聞くけれど、私んちは特に無いかなあ。


友人は続けて話す。
「僕んちはさ、あるんだよね。豆電球のことを、"赤ちゃん電球"って呼ぶ。」

突然の申告に文字通りブフォーーーー!!!となった。

「中学の修学旅行で、クラスの男子全員同じ部屋で寝たんだけど、その時に思いっきり『そろそろ赤ちゃん電球にしよう』って発言して大恥かいた。そんで、思春期だったし、帰って第一声ブチ切れたんだけど、母親はこうなることを期待して意図的に教えなかったらしく、大笑いしてたね。まんまとやられた。」

なんだそれ。面白すぎるだろう。うちの場合はたまたまだったけど、意図的パターンもあるのかよ。無垢、怖。大人、怖。




彼は未だにこのことを思い出し恥ずかしくなるそうだが、私の場合はかえって母に感謝している。事の反動か、今ではタラコのオニギリが大好物なのだ。コンビニへ行けば大抵あるようなものでも、私にとっては特別感のある食べ物と成った。タラコLOVE〜。

母とジョディ

ベローチェがベロチューに見えた。私だ。






彼女は突然私たちの生活に現れた。

名前はジョディ。母の友人だ。フィリピンで生まれ、私の故郷沖縄で暮らして10年になる。


母とジョディの出会いは変わったものだった。


私の母は外でお酒を飲むのがとにかく好きな人で、様々な飲み屋を渡り歩いている。

どうしても言っておきたいので一瞬話を踏み外すが、母がもし黒の組織の一員だったらコードネームは間違いなく「ハブ酒」だと思うのでそのイメージで読み進めるように。


話は戻り、ジョディは"フィーbar"というネーミングセンスの欠片も無い、それこそ場末のバーで働いていた。

フィーbarの常連の中に母もといハブ酒の友人が居たこともあり、ハブ酒とジョディはすぐに打ち解けたらしい。そして、その友人よりこんな話を聞いた。
「ジョディが元旦那にストーキングされている」と。
鬼のようなメールと電話、待ち伏せ等ストーカーのテンプレ的行為に、一人暮らしのジョディは相当疲弊していたそうだ。

正義感強すぎ系女子のハブ酒はいてもたっても居られず、その場で「私がしばらく一緒に行動してあげる」と申し出たそうだ。



二人が親友になるのに時間はかからなかった。
ジョディはとても陽気な性格で、料理が上手く、母性に溢れた人だ。ジョディには息子が居るのだが、関西の大学に通っているためきっと寂しいのであろう、我が家へ来ては食事を作り、私たち兄弟にとても良くしてくれる。ちなみに我が家も、父は単身赴任、私は東京で一人暮らし、母は弟と2人で暮らしているのだが、共に子育てが落ち着いており境遇も少し似ている。


年末には、母と弟でジョディの実家フィリピンへ遊びに行くほどになっていた。それはそれは大層なもてなしを頂いたそう。



ジョディはたまに我が家に泊まっていく。ジョディは母の寝室で一緒に寝るのだが、修学旅行の晩のように2人でキャッキャウフフ楽しそうに話している声が聞こえると、私はとても嬉しくなる。





そして今月。母の念願だった飲み屋を、ジョディと開くそうだ。私は嬉しくてたまらない。


子育てが落ち着き新たな楽しみを見つけ楽しそうな母。この歳で親友が出来る母。

私もこんな人生を歩みたいな、と強く思う。

オブラート

母の話をしよう。


私の母(52)は、怖いもの知らずの肝っ玉母ちゃんと言った感じの人種だ。

ハキハキ喋り、大酒を飲む。地域や学校の集会等へは必ず顔を出し、町を歩けば変な髪型をしたヤンキーたちが吸ってたタバコを慌てて隠し母に挨拶をする。

といった具合に地元の治安維持にそこそこ貢献してきたので、彼女を慕う人はかなりの数居るようだ。


私の無駄に強い正義感は間違いなく彼女から譲り受けたものだろう。




そんな母なのだが、彼女の性格で昔から困っていることがある。

それは、オブラートに包んだ発言ができないことだ。




過去の記事で登場したが、20歳の頃、私の元へ新車がやって来た。

母の友人が車屋をやっていたのでそこで購入したのだが、そうすると一つ問題があった。
ここで買われた車たちは皆、アホほどにダサい店のロゴステッカーが貼られているのだ。
街中で見かけるダサすぎる「NAKAMURA」のロゴ。私はこれを貼られるのが嫌で嫌でたまらなかった。


ということもあり、母に「あのステッカーは貼らなくて大丈夫っていうのを、遠回しに伝えておいてほしい」とお願いをした。


納車当日。
ウッキウキで車屋へ向かった私のテンションは、"ええじゃないか"ばりに急降下することになる。

なんと、愛しの新車ちゃんの後部ガラスに、それはそれは堂々とNAKAMURAの文字が鎮座していたのだ。

母の方を見る。

「ちょっと!ステッカー貼らないでって伝えてって言ったじゃん!」「いや、ちゃんと言ったよ。」「でも貼られてる!」と私が言い終わるより先に、母がズンズンと歩き出した。



そして、そのすこぶる通る声で

「ステッカー、ダサいから剥がしてだって!」

と言い放った。











あまりの豪速球に、静まり返る車屋。

2、3秒の間を置いて、苦笑いの店長が「すみません、剥がしますね!」と慌てて動き出す。



お、  お、  オブラート……



私はとにかく恥ずかしい。
そして遠ざかる意識の中で確信するのだった。

この人はきっと、このストレートすぎる物言いでこれまでに何人も殺してきたに違いない、と。

突然の非日常

気が付けば所沢に居た。本当に、真剣に、神隠しにあったのかもしれない。


昨日は友人3名と大宮で食事をした。その後確か19時ごろにお開きとなり、うち1人の帰る方向が同じだったので途中まで一緒に帰ることに。

JR大宮駅。電車がちょうど来ていたので、我々は足早に湘南新宿ラインへ乗り込んだ。

東京は花粉がひどい。友人も私も花粉症、車内は程よく空いていて、さらに座った椅子はちょうど良く暖房が効いており、眠気メーターがMAXを振り切る条件は揃っていた。



ガタンゴトン、ガタンゴトン。

ああ、気持ちいいなあ。


ふと電車のアナウンスが聞こえてきた。

「次は〜東所沢〜東所沢〜」




……………………!?



一瞬で眼が覚める。
所沢?所沢って、あの所沢?いやどの所沢だよ、なんとなく遠いってことは分かるけど実際地図上のどの辺りなのかさっぱりだぞ。

友人を叩き起こす。
慌てて電車を降り、地図を確認し愕然とする。「家まで、1時間40分かかる…。」


……こんなことある?東京ですよ????


ここから1時間40分かけて帰るのか、と肩を落とし、反対方面の電車に乗ろうととぼとぼ歩き出したところで、ふと思い出したことがあった。

「所沢って、有名な温泉なかった?」







40分後には、月を見ながら露天風呂に浸かっていた。


良い。すごく良い。
さっきまで都会の喧騒に揉まれて居たのに、今はこんなに夜風が気持ちいい。サウナとかやっちゃって、自律神経も整えちゃって。


1時間ちょっと温泉を満喫して、ホカホカになった友人とふたたび合流した。そうそう、友人は男性なのだ。

日曜の22時すぎだというのに、併設された食堂は満席に近い。タコ焼き、ゲソ、枝豆、生ビールを頼む。

最高だ。最高すぎる。ビールが美味すぎる。

ほろ酔いの友人は口を開く。
「このシチュエーション、まだ付き合ってない好きな子とやりたい。帰りたくないねーなんて話して。そんであわよくば終電逃しちゃったりして。」

100万%同意だ。なんで横にいるのが貴様なのだ。






それにしても、突然訪れる非日常がこんなにテンション上がるとは。

これからは積極的に、神隠しにあって行こうと思った夜だった。

眉毛を見ていた

友人より、「僕の同僚に、絶対にお前のタイプの男がいる。絶対にだ。」といった申告を受けた。


恋人居ない歴半年。そろそろ頑張りたいと思っていたタイミングだった(何を頑張るべきかはよく分かっていない)。


「今すぐ写真を見せやがれ」
私は答える。


写真を見る。
120点の爽やか笑顔を見せ、キッチンに立つ青年がそこにいた。


もはや脊髄反射的に
「タイプだ!!!!!!!」
と唱えた。


友人は続ける。
「何がアレかって、性格も絶対お前好みなんだよ。歳は2つ上。落ち着いていて、賢くて、仕事ができる。でも嫌味はない。しかも音楽好『紹介しろ!!!!!!』

食い気味で叫んだ。



そういった経緯の後、つい先日、爽やか青年と2人で飲んで来た。

友人の紹介、ってパターンがそもそも初めてだったのだが、これは少し難しいなと思った。
普通の感覚ならば始めは3人ないしそれ以上で会うのがセオリーのような気もするが、なんせ友人は小学校からの幼馴染。私の黒歴史から過去の恋愛、性癖まで全てを知っている人物の前で、いわゆる"女の部分"をさらけ出すのはどうにも恥ずかし死、である。

といった理由により、初っ端から2人で会うこととなった。ちなみにお相手は困惑していた。それが正しい。


場所は品川。
私がお誘いしたので、お店の予約やらは全て私が行った。

先に店に着く。トイレに寄って、鼻毛が出ていないかをチェックした。

彼がやってくる。写真で見た通りの、爽やかな笑顔を引っ提げて。

初めまして。そんな会話をして、生ビールを2つ頼み、乾杯した。



彼は写真の通りのサワヤカ好青年だった。

お互いの話を色々とした。
故郷の話、家族の話、趣味の話。

特に音楽の話をしている時と、私が麻雀を打てると知った時の彼はとても嬉しそうだった。



好感触だ。



趣味も合う、聞いていた通り賢くて、落ち着いたトーンで話す。そして素敵すぎるハニカミ笑顔。顔も髪型もすこぶるタイプだ。


彼に恋してもいいな、と思っている私がいる。肌感だが、彼もそう思っているように感じた。





だが。

どうも一点だけ気になるポイントがある。


それが、眉毛なのだ。眉毛の形が、ほんの少しばかり目に留まってしまった。

めちゃくちゃ細いとか、インド人ばりに手入れされてない眉毛といったわけではないのだが、こう、言葉で形容し難い不思議さがあるのだ。

"それ"に気付いてからは、もう無意識にずっとそこばかりを見ていた気がする。

マイナス要素として捉える程ではない。しかし、顔を見る度に目に留まってしまう。ダメだダメだ。見るな私。






気が付けば4時間も経っていた。終電より少し前に、お開きとなった。

ありがとうございました、といったメッセージのやり取りをし、その日は終わった。







それから少し間が空いて、先日久しぶりに連絡をしてみた。

すると、なんだか素っ気ないとも取れるような返事が返ってきてしまった。こうなると私はもうダメだ。




彼は、私が猛烈に眉毛を見ていることに気付いてしまったのだろうか。
それとも、ほかに何かダメなところがあったのだろうか。

それはもう、今となっては知る術もない。