本能に生かされる

見た目だけで言えば、痩せている男性が好きだ。


なんでこの話を書こうと思ったかというと、小春ちゃんという柴犬の動画をYouTubeで見たからだ。
飼い主さんはもの凄く愛情を込めて小春ちゃんを育てていて、毎日毎日手作りの食事を与えている。しかもバリエーション豊富な日替わりメニューだ。小春ちゃんは飼い主さんが食事を用意している間中食べたくて食べたくて堪らないといった声を上げ、「よし」の合図で美味しそうにガツガツとそれを平らげる。食事をする小春ちゃんの至近距離にマイクがあり、咀嚼音がこれまた私を笑顔にする。



心理学で、「相補性の法則」という用語がある。人は自分にないものを持つ人に惹かれるものよ、といった話なのだが、今回のことはまさにそれだと思う。

私といえば自炊が好きで、そして自分が肉付きの良い方であることから、「痩せている男性に食事を作って与えたい」、もっと言うと「目の前で美味しそうに食べて欲しい」願望がすこぶる強い。なんで?と言われても分からないから、もう本能なんだと思う。
そして現在受けている心理学の講義で上記の話を聞き、しっくり来たというわけだ。少し母性本能も含まれるかな。


ヒモを飼いたい、と一時期思っていた。友人から「生けるユニセフかよ」とツッコミを頂きさすがに考えを改めたが、これすらもう自分の意識レベルの話じゃないから怖い。

私は本能に生かされているのだとしみじみ思う。自分が理性を持って選んだと思っている事柄も、根本は本能が左右しているのだ。そのことを考えれば考えるほど私は私ではないのでは?などとぐるぐる考えてしまうので、最近ではただただその事実を受け入れ、小春ちゃんの"飼い主さん"に羨望の眼差しを送るのみなのであった。