銭湯にて

銭湯に来ている。
軽飲食のできるタイプの銭湯なので、左手にはビール、右手にはスマホ、体からは湯気でこのブログを書いている。

体から湯気で思い出したのだが、世界仰天ニュースで太った女の子が体育の授業の後、男子に「お前頭から湯気出てるぞ」と指摘を受けてダイエットを決意したという話があったな。どうでもいいけど。今日見た「銭湯のマークが変わる変わらないでモメてる」ってニュースぐらいどうでもいいけど。




ビールが残り三分の一になった。


私の住んでいる街には銭湯がたくさんある。一応地図で確認してみたところ、徒歩15分圏内で6つもあった。すごいなおい。コンビニと同じくらいあるよ。

この街に住んで本当に良かったな。




日中は引っ越し先を決めるべく不動産屋に足を運んでいた。
メガネをかけたやる気のない兄ちゃんに物件をいくつかピックアップしてもらったのだが、だいたい似たような、当たり障りのない部屋が並んでいた。欠伸をこらえながら、顔と似たような仕事ぶりだな、と心の中でツッコミを入れた。

よし、こうなったら銭湯から一番近い物件にしよう。今決めた。




ビールは残りひと口だ。
特にテーマを決めず指を走らせたので、特にオチもなく終わりそうだ。



そろそろ帰ろう。帰れば逃げ恥が待っている。
途中でオリジン弁当に寄ろう。今日はカツ丼が食べたい。
コンビニにも寄ろう。ビールを買わなきゃ。


ああ、今日もいい日だったな。

バカな日はアイスクリームを買う

タイトルの通りだ。

私は強めに酔っている日や眠すぎて意識が正常でない日に、アイスクリームを買ってしまう。それも高いやつ。



とりあえず今左手にぶら下げている二つのアイスクリームについて訳を説明しよう。




今朝は仕事で6時起きだった。正確に言うと4時半に一度目が覚め、「これはまた寝るとヤバいやつだ」という本脳のお声により4時半起床となった。



8時より恵比寿で職務を開始、2度の休憩を挟み20時半にそれを終えた。



上司は私と、それから私と同じくらい童顔の同僚に向かって言う。

「飲むから駅近の居酒屋適当に見繕って先入っとけ」




眠いと脚に来るタイプの私は、「成長痛に似た脚の痛み」及び「無理して行く必要があるのかという気持ち」を抱え、泣く泣く駅へ向かう。


ガーデンプレイスと駅をつなぐ"歩く歩道"で仮眠を取ったら、飲み屋に詳しい童顔の同僚にただひたすらついて行った。


普段はおしゃべりが止まない私達。無言で乾杯をした。通算20回はしているであろう彼女との乾杯だが、こんなことは初めてだ。どちらも一言も発さない。しかし、「何故こんなことをしているのだろう」という気持ちであることは間違いなく通じ合っていた。


まずい。ビールが美味しくない。これは完全に疲れている日だ。


落ちようとする瞼をこらえるあまり白目になりかけたところで、上司がやってきた。

そこから2時間の記憶はない。





気が付いたら2駅乗り過ごしていた。


私の住むところには最寄り駅が複数あるのだが、普段あまり降りないほうの駅へ引き返した。


この駅で降りると一つ問題がある。家までの道中にデイリーヤマザキがあるのだ。

ここの品揃えはやばすぎる。スプレーチョコのついた安っぽいオリジナルドーナツ、サーティワンのカップアイスなどといった私の大好物が大量に陳列されている。





今、左手の袋の中身を確認したところ、ポッピングシャワー(300円くらい)と、なんか期間限定のやつ(200円くらい)が入っていた。



「はぁ。500円。」



思わず声に出してしまった私の横を、背の低い同士のカップルが全く気にしない様子で追い越して行く。



家に着きポストを開けると、前回のバカな日に酔って注文した「星の王子さま」がアメリカから届いていた。アイスクリーム何個分?

秋葉原マクドナルドで地獄を見た

タイトルを「秋葉原マクドナルドにて'16」にし明日開催の下北沢の音楽フェスに寄せるか非常に迷ったが、どうしても"地獄"というワードを入れたくて丁重にボツとした。





マクドナルドにはどうしても負のオーラを感じるので、私の塩梅でいくと年に2度訪れるかどうかといったところだ。それも大抵が止むを得ず。




2016年も終わりが見えてきたところで、秋葉原駅前、たった今今年2度目のマクドナルドに立ち寄った。一階はカウンターのみで、席は二階にあるタイプの店舗。しかもブラインドが全て降りていて外から中の様子は全く見えない。嫌な予感はしたものの、カメラやPCといった機材を朝から持ち歩いていた私はとにかく一度腰を下ろすことを優先した。


チーズバーガーとナゲットを注文し、二階へ上がる。階段を登りきって気が付いた。これは天国へ続く階段ではなかった、と。

見渡す限りの黒、黒、黒。そうだここは秋葉原。完全なる私の思慮不足だった。

パーソナルスペース、何それ?な席と席の近さ。満席に近い店内で、客層は殆どがサラリーマン及びオタクの皆様。比率的に黒い服装が多くなるのも頷ける。黒、びっちり。オーラが暗すぎる。逃げ出したい。泣きそうだ。これならテイクアウトにして向かいのベンチで寒い中ハトを警戒しながら食べるほうがマシだった。


なんとか比較的マイルドな席を見つけ座るも、すでに気分は重い。


ほぼため息と同時にチーズバーガーをかじるが、胡椒の強さに驚き2咀嚼で思考が停止した。味が変わったのか、それともこの店のキッチンが今週バイトを始めたばかりの奴なのか、どちらにせよため息をもう一つつかねばならなかった。


左隣の外回りらしきオヤジは一点を見つめて微動だにしない。
右隣のシャクレた女子高生はイヤホンからアニソンの音漏れがひどい。



なんなんだここは。絶対地獄だろ。写真撮ってwikipediaの"地獄"の項目に添付してやろうか。呼吸がしたい。私だけの酸素が欲しい。




普段「食べるのが遅い」と言われがちな私だが、光の速さでブツを胃へ流し込み席を立った。





最も天国に近い場所はどこか考え、その足は自然と猫カフェへ向かっていた。

人体

飲みすぎた。

今日はワインをしこたま飲んだ。


頭痛と吐き気で目が覚め、こんな時間にこうしてブログをしたためている。(ただいまAM5:48)



と言うかここはどこだ?そうか友人宅だ。頭が痛い。水。とにかく吐いてスッキリしたい。




人体というのは不思議なもので、吐きたいと思えば喉に指を突っ込むだけで胃から物が逆流する。これまで当たり前の認識で生きてきたけど、改めて考えると面白すぎぬ?自動販売機かよ。





スッキリしたので、寝ます。

車の話

車が好きだ。

ひとつ前の記事で原付が好きだと書いたが、原付の7倍は車が好きだ。


車の場合、外がどんなに暑かろうが寒かろうが、自分にとって最も快適な温度で目的地まで移動できる。

「東京の夏なんてへっちゃらって感じ?」
これ。沖縄出身だと伝えると、3人に1人の確率で言われるこれだ。そんなことない。だって暑かろうが寒かろうが移動は車なんだから。東京の方がよっぽど暑い。そして馬鹿みたいに寒い。それなのに外を歩かねばならない。ものすごく理不尽だ。




私の思う車の良さはもう一つある。乗れば勝手に音楽が流れ、そして好きなだけ歌えることだ。毎日の職場への往復も、音楽収集の時間及びカラオケの時間となる。全くもってストレスにならない。
東京へ来てから、一人カラオケに行くようになった。あと、音楽を聴く時間が減った。意識的に音楽を聴かねばあっという間に疎遠になってしまうことに気付き、改めて車生活の良さを感じた。



例に倣って発表すると、私の車デビューは18の頃だった。勉強もせず自動車学校へ通い、もちのろん校則で禁止されていた普通免許を取得した。
当時お付き合いしていた年上の恋人の車を借り、その恋人を助手席に乗せて練習し倒した。今になって考えると、命と車を預けていただき誠にありがとうという気持ちだ。



これは私サイドによる勝手な定義だが、運転が上手いということは具体的にこういう事だと思う。
・正確な車体感覚
・前後左右の車に迷惑をかけない
・危険察知能力がある
・乗ってる人が心地よさを感じる
・駐車がスムーズ

以上だ。今までこれを話して異論を頂いたことはないので、これで行きましょう。世間。そこそこ著名で発言力のある人、希望としてはくるり岸田繁あたりに公言していただきたいところだ。

ちなみに私はこれをオールクリアしているので運転センスはよい方だと思っている。



年上の彼は私が19の頃に新しく車を買った。それに伴って、練習として使わせてもらっていた先述の車を私にくれた。年数も走行距離もかなりいっていたが、初めてのマイカーとなったうす緑のワゴンR。それはそれは嬉しかった。


確か20歳の頃。一年ほど乗ったうす緑のワゴンRとの別れは、突然にやってくる。

病院に勤める彼を迎えに行く時にそれは起こった。その日はもの凄いどしゃ降りだったので、いつもとは違って病院の正面入口へ車をつけた。その瞬間だった。「プスン」というなんともコミカルな音を出して、車が見事に停止したのだ。キーを回すと、キュルルルというさも頑張ってます感は出すものの、エンジンがまったくかかってくれない。
場所が病院の正面玄関なだけに、即座に移動させないとマズい。
幸い彼が車に詳しかったので、あれよあれよといった具合に応急処置でエンジンをかけ、邪魔でない場所まで移動。そのままレッカー車を呼び、うす緑のあの子は御陀仏となった。

突然の別れ。特に必要は無かったのだが、廃車となる当日は工場へ出向き、最後のお別れをした。ちょっと泣いた。



その後新車を購入し溺愛することとなるのだが、ここまで来て気付いたことがある。
私はあまり物に対する執着や拘りのない方だが、車輪のつく物に関してはどうしても我が子のような愛情を持ってしまうようだ。

そして新車を購入した半年後に東京へ引っ越すこととなるのだが、頑なに「売らない!!!」と半泣きで言い張り、母親と揉めに揉めた。


新車で購入したうす緑のスペーシアちゃんは、今も実家の駐車場に停まっている。

原付の話

私の出身沖縄県という絶対的車社会において、車輪のつく物の免許証はパンティと同じくらい必要である。


私の車輪デビューは16の頃だった。私立のお嬢様学校に通う私は抑えきれない青春的衝動に駆られ、誕生日を迎えたと同時にもちろん校則で禁止されている原付の免許証を取得した。


高校に入ってすぐぜんざい屋でアルバイトを始め、そこで毎日モチを食べながら貯めた僅かなお金を握りしめて、中古の原付屋へ向かった。

スクーピーというベタにベタを重ねた原付に一目惚れして即購入。
白と茶色の可愛いそいつは、その日から私の相棒となった。反抗期の弟が私と会話をしてくれない分、スクーピーに話しかけた。それぐらい愛していた。


原付はいい。風が気持ちいいし、何より等身大な感じがたまらないのだ。


海、山、川、滝。色んなところへ行った。その頃から音楽に関するアイデンティティが確立されつつあったこともあり、「家以外のどこか」へ行き感傷に浸るのにはちょうど良すぎた。



夏。ぜんざい屋を辞めアイスクリーム屋でのバイトに勤しんでいた私は、半袖のシャツに膝上のアームカバーを着け原付で通っていた。そのスタイルでいくと、アームカバーとシャツの僅かな隙間が日焼けする。元がかなりの色白なので、その変な焼け跡がとても目立った。行く先々で聞かれ、「あ〜これ?原付でさ〜笑」とニヤニヤしながら答えていた。この感じを何かに例えるとすると、猫を飼っている人間が「飼い猫にやられてさ〜笑」と引っ掻かれた跡を自慢げに話す様に瓜二つだ。


最終的には18で普通免許を取得しあっさり売り払ってしまったのだが、原付のおかげで高校生にしてはかなりアクティブな三年間を送れたと思う。
そこで身についたフットワークの軽さ、腰の軽さは現在東京の地ですこぶる生きている。友達100人できたよ、ありがとうスクーピー

ヨガ女が嫌いだ

いいな、と思っている男性と飲んだ。笑うと目の無くなる、賢くていい男だ。


今日この席でもっと彼のことを知って、本当にフィーリングが合うと感じたらお付き合いを考えたい。そんなことを考えていた。



前に付き合っていた男は最悪だった。それなりに異性を見る目はあるつもりだったのだが、初めて失敗を経験した。それ以来私は、恋愛に対して慎重になってしまった。





この人と二人きりで飲むのは二度目。恋人が居ないことは分かっている。

探り箸のように、前回よりは割と踏み込んだ会話が続く。



どんな人がタイプ?

聞いたところでどうしようもない質問を投げてみる。


好きになった人がタイプかなあ。

案の定どうしようもない答えが返ってくる。


普段の会話の中で、愚痴やネガティヴな話題はなるべく出さないようにしている私だが、こんな答えが返って来ては。今晩ばかりは、と思い、続けて聞いてみる。



じゃあ、苦手なタイプは?


男はうーんと唸り、5秒程の間を置いて、


「ヨガが好きな女かな」


と言った。





星野源、"恋"のイントロが盛大に流れ始めた。